指数関数的加速度の次はエマージェントアビリティー越えの爆発進化が到来するのがAIの恐ろしさ!
Tesla(テスラ)の自動運転ソフトウェア Full Self-Driving(FSD)の変遷と、バージョンアップの歴史を整理してみました。
A テスラ自動運転の出発点と基本理念
@ テスラはもともと「持続可能なエネルギーへの移行を加速する」という使命のもとに設立されました。そもそも論としてエネルギーの効率を高める目的であり、自動車を創る自動車屋では無いのです。イーロンマスクも蓄電池を活用すれば、エネルギー効率が高まる事を理由に最大の蓄電池を使うのがBEVと云う事で電気自動車作りを始めたのです。イーロンマスクもクルマには個人的には興味は薄いと発言しています。
そして創業者たちのビジョンには、ただの“クルマ”としての電気自動車だけではなく、「移動そのものを変える」——つまり、人間の運転ミスによる事故を減らし、移動時間を有意義に使える社会を作る、という壮大な夢がありました。
A 自動運転技術への本格的な取り組みは、2014年ごろから始まりました。ここで一部の車種に専用ハードウェア(センサーやコンピュータ)を搭載し、ソフトウェアのアップデートによって機能を進化させていく方針が採られました。これは、従来の「新型モデルとして別の車を買う必要がある」という流れとは違う、“ソフトウェア・ファースト”の独自アプローチです。
B オートパイロットからFSDへの進化
@ 2014年に提供が始まった最初のハードウェア「HW1」は、まだ「自動運転」ではなく、あくまで「運転支援」のためのものでした。これが2015年10月にソフトウェアとして初めて導入され、基本的な支援機能が動き始めました。
A その後、テスラはハードウェアをアップデートしながら、支援機能を強化。2016年には「HW2」、2019年には自社設計の「HW3」が登場。 HW3では、テスラが独自に設計したプロセッサーで高度な運転支援が可能になりました。
B 2019年、「Enhanced Autopilot (EAP)」に代わるかたちで「FSD (Full Self-Driving)」が登場。これにより、高速道路だけでなく、将来的には市街地など幅広い道路での自動運転を目指すソフトウェアとして期待されました。
C 「E2E(End-to-End)」技術の導入 — FSDの大きな転換点
@ 従来の自動運転システムでは、たとえば「認識→判断→操作」といった複数のステップを別のアルゴリズムで扱うのが一般的でした。しかし、テスラはその流れを変えようとしました。
A 2023年にリリースされた FSD ベータ版「バージョン 12 (v12)」では、従来の複雑なコード群(30万行を超える明示的な C++ コード)を取り払い、代わりに「カメラ映像 → ニューラルネットワーク → 操作出力」というシンプルな “エンド・ツー・エンド (E2E)” モデルを導入しました。
★★★特に重要★★★2014年に提供が始まった最初のハードウェア「HW1」〜2023年途中までの9年間に及ぶ莫大な資金と膨大な人財を投入して開発した(数兆円〜)ソフトをサンクコストとして、(AIのビジョンオンリーの型のE2E)変更に伴い即断で(30万行を超えるソフト)捨てた判断力は、第一原理思考で無ければ出来ない事!
B この E2E 技術の導入は、テスラが “人間の運転” に近い自然な挙動を AI に期待する新しい段階への挑戦でもありました。
D センサー構成の方向性とその背景
@ テスラは、多くの自動運転開発企業が使っていたライダー (LiDAR) に頼らない戦略を最初から選びました。代わりに、カメラを中心としたビジョンベースのシステム(Tesla Vision)を重視。これにより、センサーコストを抑え、より多くの車両に手が届きやすくする — という狙いがありました。
A 実際、2021年にはレーダーを搭載したモデルからレーダーが外され、2022年には超音波センサーも廃止され、現在では主に8台のカメラのみによる認識に絞った構成が世界的に広がっています。
B この選択肢は大胆ですが、「人間は目だけで運転できるのだから、AI もカメラだけで認識すべき」という第一原理思考の哲学に基づいています。一方で、カメラだけでは誤認識のリスクがある — という懸念も指摘されています。 それをテスラの頭脳を人間の判断力より遥かに高める事で解決をしようと開発をしている様です。
E FSD バージョンアップの歴史と、進化サイクルの短縮
以下は、主要な FSD のバージョンとそのリリース時期、および進化のスピード感を示したものです。
2016年:EAP (Enhanced Autopilot) → 後の FSD への前身。
2019年:新世代ハードウェア HW3 + FSD が本格導入。
2020年10月:FSD ベータ版を限定的に公開。ごく少数のテストユーザーが道路走行を始める。
2021年:FSD の開発が継続される中、テスラはハードウェアの構成変更 — レーダーを撤去し、カメラ中心の Tesla Vision へ移行。
2022年:超音波センサー (USS) も廃止完了。これにより、多くのモデルでセンサーはカメラのみとなる。
2023年11月:FSD v12 が公開。市街地などでの運転スタックを、E2E ニューラルネットワークベースに移行。
2024年3月〜9月:FSD v12 系のアップデートが何度か行われ、たとえば「v12.3.3」で “Beta” から “Supervised(監視付き)” に呼称が変わるなどの進化。
2024年9月:FSD (Supervised) v12.5.5 を含む 2024.32.20 が公開 — 時点での機能改善や見直しが進む。
このように、ソフトウェアのバージョンアップが年単位ではなく、1〜2年ごと、あるいは数か月〜半年ごとに起こるようになり、進化サイクルは以前よりかなり短くなってきている。
F 現時点での技術レベルと“実用”の現実(2025年時点)
@ 自動運転のレベルを定める国際基準(SAE International)では、レベル0〜5まであります。現在、テスラのオートパイロット/FSD は、公式に「ドライバーの監視が必要」な状態であり、多くの専門家は「レベル2」あるいは「レベル2相当」と判断しています。
A つまり、たとえ「FSD」「Full Self-Driving」という名前であっても、現実には完全に人の手を離して任せられる「完全自動運転 (レベル5)/無人運転」ではない、ということです。
G 最新の展開:2024〜2025年にかけての動き
@ 2024年10月に、テスラはロボタクシーなど将来の無人運転サービスを見据えたイベントを開催。
A それを受けて、2025年8月20日、同社は日本国内でも「FSD (Supervised)」の技術テスト走行を本格的に開始すると発表しました。これは、グローバル展開の一環であり、カメラベースの最新 AI ハードウェア (AI-4) を搭載した車両で、都市部や高速道路でのテスト走行を行うものです。
B こうした動きは、テスラが“いつかの未来”ではなく、「今まさに」FSD の適用を広げようとしていることの表れです。
H なぜテスラの自動運転アプローチは他メーカーと違いユニークか — 特徴と課題
FSDの最大の特徴
カメラ中心 (Tesla Vision) で、事前に莫大なコストをかけて作成するデジタル地図やライダー (LiDAR) や多数のセンサーに頼らない。これにより大幅にコストを抑え、多くの車に採用しやすくする。
E2E (End-to-End) のニューラルネットワークによる制御 — 従来の段階的アルゴリズムではなく、より人間に近い運転挙動を目指す。
カメラだけに頼るため、誤認識のリスク — たとえば暗所や視界の悪い場面、複雑な環境では、人間並みの判断が難しい可能性も徐々に低減され今では人の運転より約10倍安全となっている。
「FSD」の名称から期待される “完全自律” と、実際の機能のズレ。
I テスラFSDの過去から今、そしてこれからの展望
A 出発点(v12)→大きな区切り
@ v12(E2E移行の大きなメジャー):テスラ社内・社員向けに 2023年11月 頃から v12(End-to-End ベース)が動き始めたとされる。これが「旧来の段階的スタックから E2E へ移る」大きな節目。
A 間隔の印象(v12時点):v12 のメジャー導入後も、v12.x 系のマイナー改良は数週間〜数か月単位で入り、メジャー → メジャーの“世代交代”は年単位に近いスパンだった。
B v12 → v13:世代更新から“短期頻発”の始まり
@ v13 の投入(目標・初期):v13 系は 2024年10月〜12月 にかけて外部テスト/初期配信が始まった報告がある(v13.2 系が 2024年12月中旬に確認)。
A 間隔の具体例(v13 系の点リリース):コミュニティ/リリース記録から抜き出すと、
13.2.1 → 13.2.2:2024-12-16 → 2024-12-22(6日⇒進化に必要とした期間)。
13.2.2 → 13.2.5:2024-12-22 → 2025-01-23(末尾3つアップに約32日⇒1つアップ平均10日弱)。
13.2.5 → 13.2.6:2025-01-23 → 2025-01-31(8日)。
13.2.6 → 13.2.7 → 13.2.8 → 13.2.9:2025-01-31 → 2025-02-09(9日)→ 2025-02-17(8日)→ 2025-03-12(23日)。コミュニティログに複数短期間での点リリースが記録されている。
B 要点:v13 系では「数日〜数週間」単位の小刻みな点リリースが多数見られ、v12期に比べて“間隔が短縮”した傾向が明確。
C v13 → v14:一度大きく拡張し、その後“週ベース”のアップデート調整へと進化している。
@ v14 メジャー(大改訂):v14 は2025年10月上旬(報道例:2025-10-06 付近)に大きなメジャーリリースが始まった(「パラメータ数を大幅増」「アーキテクチャ刷新」等の説明)。
A v14 系の短期化ペース:イーロン・マスクらの発言/報道では、v14.0 → v14.1 は約2週間、v14.1 系は“週次アップデート”が続いたとされる(発言や実情報に基づく)。具体例:v14 の初出(10月)後、v14.1 が約2週間、以降 v14.1 系の週次更新が報告され、v14.2 が 2025-11-21 に限定ロールアウト。
B v14.2 → v14.2.1(直近):v14.2 の初期ロールアウトが 2025-11-21、その直後に微修正(v14.2.1 等)が数日〜数週間の間隔で続いている報告がある(v14.2.1 は11月下旬〜12月上旬の報道例)。
D 代表的な「間隔短期化の変化」を数値で比較(例示)
@ v12(メジャー)→ v13(メジャー):おおよそ約13か月程度(2023-11 → 2024-12)。メジャー世代交代は年単位。
A v13 の点リリース列(例):6日 → 32日 → 8日 → 9日 → 8日 → 23日(2024-12-16 〜 2025-03-12 の間)。つまり「数日〜数週間」で頻繁に来ている。
B v14 系(2025年):メジャー(10月)→ 2週間 → 週次(複数)→ v14.2(2025-11-21)→ v14.2.1(数日〜数週)。ここでは「週単位」で新バージョン(特に点リリース)が配信される状況が報告されている。
E 結論(ユーザーの問いに対する端的な答え)
現在、v14 系を含め「週単位での小さなバージョン更新」が頻繁に行われている。最近ではソフトウェアのアップデート速度が加速し、2024〜2025年にも国際的な展開や国内テスト走行が動き出し現在ではAIロボタクシーのテスト営業も世界各地で始まって居る。
とはいえ、2025年12月現在、テスラの自動運転は「完全自動運転レベル4〜5」ではなく「監視者付き運転支援」。多くの課題があり、安全性・認識精度・法規制・社会受容などクリアすべき壁は少なくない。
しかし、カメラ中心・ソフトウェア・E2Eというテスラ独自のアプローチは、「将来的に自動運転技術を社会に広く普及させる可能性」を強く示しており、今後はエマージェント・アビリティーを超えたテスラAIは爆速進歩する事は確実な事の様です。
FBDは現在の「HW4」の性能の5〜8倍の性能になるハードウェア「HW5」となる2026年後半・FSDv15となり〜2027年後半にかけて・”爆発的激進歩”・しそうですね!「完全自動運転レベル4〜5」は実現しそうな勢いです。