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2005年09月10日

哲学を感じる建築士

昨今、安藤○夫を初め、マスコミに迎合し奇抜だけを売りにしている哲学のかけらも感じられない建築士に少々うんざりもし落胆もしていたが・・・砂の中の砂金のごとくキラリと光る哲学を感じる建築士が居た・・・・目黒公郎氏

以下、目黒氏の提言

現在我が国は、地震学的に活動度の高い時期を迎えて居る・今後30年〜50年程度の間に、東海、南海、東南海、宮城県沖地震など、マグニチュード(M)8級の巨大地震が頻発する。これらの前後に起きるM7クラス(兵庫県南部や首都圏直下地震クラス)の地震はその数倍になる。一連の地震による被害総額は最悪300兆円(GDP比率6割)超、建物被害は全壊、全焼のみで200万棟規模だ。このような状況下での最も重要な地震防災対策は、耐震性の不十分な建物(既存不的確建物、全国では木造のみでも1000万棟以上)の建て替えと耐震補強である。これが実現しない限り、いかに優れた事後対応システムや復旧、復興戦略を持とうが、地震直後に発生する構造物被害とそれに伴う人的被害を減らすことは出来ない。これは内外の地震から学ぶべき最大の教訓で有る。自分の建てた家が凶器になることや、自分が地震で亡くなる状況を想像して欲しい。何を最大の教訓として大切な人たちに伝えたいですか?
 効果的な防災対策は、「災害状況の進展を適切にイメージ出来る能力」に基づいた「現状に対する理解力」と「各時点に於いて適切なアクションをとるための状況判断力と対応力」が有って初めて実現する。ところが現状では、政治家や行政から、マスコミや一般市民まで、国民全体の「災害イマジネーション能力」が低いために適切な防災対策が進展しない。耐震改修においても全く同様で、この能力の低さが耐震補強の重要性に対する認識不足を生んでいる。
次に「技術」と「制度」の問題がある。
 「技術」に関しては、性能は高いが高価な工法は問題解決の決定打にはならない。低価格なこと(ただし、安すぎて施工者の利益がでないのではだめ)そして「効果(これが著しく高くなくても)」信頼性の高い情報として、提示できる環境整備が重要だ。「制度」としては、建物の持ち主に耐震改修に対する強いインセンテブ(誘因。目標を達成するための刺激。)を与えるもので有り、かつ「技術」の価格や信頼度に関わる不確定性をカバーする機能を持つことが求められる。
 存在する膨大な数の既存不適格建物と、近い将来の地震で予想される膨大な建物被害を考えると、「事前に行政がお金を用意して進める現在の耐震補強支援策」も、今盛んに議論されている「行政による事後の手厚い被災者支援策」も財政的に全く成りたたない。さらに副次的にも多くの問題を生む。前者では「やりっぱなし」の制度が悪徳業者が入り込む環境を作っているし、後者は事前の耐震補強対策へのインセンティブを削ぐ。いずれもオールジャパンを対象として、長期的な視点から我が国の防災に貢献する制度になっていないし、公的な資金の有効活用の点からも説明責任が果たせるものになっていない。
 防災に於いては「自助」「共助」「公助」が重要だが、基本は「自助」に有る。また、「共助」や「公助」は「自助」を誘発するしくみが無いと、大幅なモラルハザードを生むし、被害軽減にも結びつかない。地震防災に於ける最重要な「自助」は持ち主による自前の「建て替え」と「耐震改修」である。これを実現する「制度」として、私は「行政によるインセンティブ制度(公助)」「オールジャパンを対象とした耐震補強実施者による共済制度(共助)」「揺れ被害免責型の新しい地震保険(自助)」を提案している。この目黒三点セットにより、耐震改修が不要な強い建物に住む人と耐震補強を実施した人は、将来の地震で、万が一、全壊、全焼などの被害を受けても、新築住宅の建設に十分な支援を受ける環境が整う。こうすることで、長期的には、「良い場所を選んで、いいものを造って、良くメインテナンスして、長く使う」と云う日本人の「新しいすまい感」を実現したい。

以上、目黒氏の提言です。私も日頃、各方面に提言して居たこととほぼ同様の事を御提言されて居ます。私が提言できる範囲の低級地方役人ではこの多くを助ける内容が馬の耳に念仏になってしまっています。彼らは理解すら出来ないのです。理解しても・・・保身の為、行動を起こせないように自己洗脳されています。全ては無理でも必ず出来る事は有るのに・・・・
東京大学教授の目黒さんに中央官庁のトップ又は首相に直談判する勇気を期待致します。

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