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2026年は日本以外では自動運転レベル4普及元年になりそうだ!

問題を先送りする国は、気づかぬうちに未来を売り渡す

――なぜ日本のクルマはAI-EV時代で迷子になったのか――

かつて「日本車」と聞けば、壊れない、燃費がいい、技術が細やか――そんな安心感が世界共通語だった。ところが今、EVや自動運転の話題になると、日本は決まって「慎重」「様子見」「制度が追いついてから」という言葉を並べる。慎重さは美徳のはずなのに、なぜか結果はいつも“出遅れ”だ。

時代に逆らい20年前から言われ始めている時代は「ハード価値からソフト価値へ移行する」を真剣に考える事無く確証バイアスとナルシズムに溺れた!ボンボン病の強烈な毒素が日本の自動車産業をシロアリの様に食い尽くした!

そしてたった5年で「日本車」の価値は唯一「安いダケ」の価値しか現在残って居ない!そして、その「安いダケ」の価値も数年以内(早ければ2年後)には確実に無くなる。

世界はすでに、未来を議論する段階を終えている。テスラのイーロン・マスクは自動運転レベル4は「ほぼ確立した」と言い切り、数年後(早ければ3年後・遅くとも5年後)には自動運転レベル5も実現しそうな勢いである。AIへの巨額投資で移動そのものをAIエージェント付きのAIロボタクシー等で激安インフラに変えると宣言した。

現在普通の売られているテスラFSDが普通のドライブ旅行で4800kmを無介入で走った日に、日本人は何をしていたのか!、3年前に搭載した現在のECU・AI4でもE2Eソフト進化のみで、現在4800q以上、ドライバーが無介入で走れるとの事。

テスラの進化が激速である。それは以前より何度も申し上げている様に、テスラ社は世界で唯一、エマージェントアビリティー越えをしたAIを自前で持つ、AI開発企業、AIビークル・AIロボット・AIエネルギー等々の次世代AIインフラ企業である。

テスラの次なるECUのAI5はすでにほぼ完成しており、現在のAI4比で少なくとも10〜11倍、指標によっては約40倍の性能となる。さらにAI6も短期間で続き、毎年進化予定でAI7⇒AI8・・と進化スピードは非常に速い!

エマージェント・アビリティー越えのテスラのFSDVr14.2.1が世界最高で有る事はもうゆるぎない!中国のニューエコノミ―メーカーのモメンタ等の新興企業の多くはADASやNOA(自動運転レベル2+)を激安10万円前後で開発して外販を始めている。自動車メーカーは卓馭科技(世界一のドローン企業DJIの子会社)の安価な運転支援技術に関心を寄せている。車1台当たりの導入コストが5000元(約11万円)で「10万元の車からでも採算が合う」

当然の事だがファーウェーやBYD等々の中国メーカーも独自開発のADASやNOA(自動運転レベル2+)を標準搭載し始めた。1〜2年後にはこれらの自動運転レベル2+は自動運転レベル3へ進化する事も確実であろう。

さらに、メルセデス・ベンツは、自動運転技術を開発する中国のスタートアップ企業「Momenta(モメンタ)社」と共に、新型メルセデス・ベンツ S クラスをベースにした、SAEレベル4 無人ロボタクシーサービスを開始したとの事。以下参考サイト

https://motor-fan.jp/article/1348884/

自動運転レベル4以上の普及は、日本人には夢物語に聞こえるかもしれないが、1〜2年後の日本以外での現実となり、ハンドルもペダルも無い自動運転レベル5の実現は数年後の確実な現実である。世界のAI投資額は2024年に約155兆円、2025年には232兆円超へと膨らむ見通しだ。これは熱狂ではない。産業の骨組みを丸ごと入れ替える本気の数字である。

そんな中、京都大学の北川進特別教授は「基礎研究が実用化されるまでには約25年かかる」と語った。とても地味で、しかし残酷な真実だ。科学技術は、短距離走ではなくマラソンなのであるとの今までの定説。

しかし、AIの恐ろしさは25年を5日で達成する可能性が大である。英インペリアル・カレッジ・ロンドンのホセ・R・ペナデス教授は米グーグル製の人工知能(AI)に衝撃を受けた。自らが10年かけた薬剤耐性菌に関する研究成果と同じ内容を、AIにやらせたら、わずか2日で提案してきたとの事。以下参考サイト

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOSG047DL0U5A700C2000000/

ここで日本は困った癖を見せる。「AIは大事だとは思うが、今は余裕がない」「成果が見えない投資は評価しづらい」。こうして時間軸は、毎年の決算や選挙の前に先送りされにされてきた。結果、日本の自動車産業はEV、電池、半導体、自動運転という基幹技術で、静かに、しかし確実に置いていかれた。

2000年前後、日本の自動車産業は環境対応や技術革新に真剣に取り組んでいた。ハイブリッド、低燃費エンジン、ディーゼル改良。努力は本物だった。ただし前提が違った。「今売れるクルマ」を磨くことに全力で、「忍耐の25年後の産業」を育てる覚悟が足りなかった。短期評価に慣れた私たちは、長期投資を“夢見がち”と笑い、結果として夢を見ている国々に現実で追い抜かれた。

中国は国家主導で研究開発費をGDP比2.7%近くまで引き上げ、EVや電池、AIに資金を集中させた。米国も大学と企業が長期で連携し、自動運転や半導体に粘り強く投資を続けた。一方の日本は、「産官学連携」という言葉だけが立派に育ち、資金と人材は相変わらず縦割りの迷路をさまよっている。

半導体不足が起きたとき、日本は初めて自分の足元の脆さに気づいた。電池セルの世界シェアは中国勢が約7割。自動運転は実証実験の看板だけが増え、実装は進まない。にもかかわらず、私たちはどこかで「まあ日本は慎重だから」「そのうち追いつく」という安心麻酔を打ち続けている。

企業も社会も、短期志向に慣れすぎた。研究費は削減しやすい“調整弁”になり、大学への支援は10年未満で打ち切られる。25年かかると分かっているのに、10年で結果を求める。これを無理と言わずして、何を無理と言うのだろう。

問題は、誰もがこの矛盾に気づいているのに、「今さら変えるのは大変だ」と見て見ぬふりをしている点にある。先送りは日本社会の得意技だ。悪い慣習にも慣れ、危険な構造にも順応し、「とりあえず今日が無事ならいい」と自分に言い聞かせる。その積み重ねが、気づけば25年分の未来を削り取っていた。

2050年の競争力は、今日の投資で決まる。これは脅しではなく、単なる因果関係だ。長期投資は地味で、評価もされにくい。だが、それを避け続けた国の末路は、もう世界のあちこちで実証されている。さらに時代の進化のスピードは加速度を付けて居る。そしてAI時代には、その加速度は指数関数的に早まり、すでに中国では3カ月ひと昔のスピード感に迄短くなっている。

日本は、決して愚かな国ではないと思いたいが、その考えは明らかに間違いである!すでに愚かすぎる民族に落ちぶれているのが目の前の現実である。ただ、問題を先送りすることに慣れすぎた。悪を許容し、危険を平常運転に変えてしまった。その延長線上にある未来が、本当に安全だと言い切れるだろうか。

25年後、否、5倍即の今なら5年後!私たちはまた同じ言葉を口にするかもしれない。「あのとき分かってはいたんだけど」と。できれば、その自虐を、これ以上繰り返さずに済む国でありたい。