もう何をしようが負け確定!!!
AI最遅国ニッポン ― 悪慣れが導く未来
日本には不思議な習性があります。新しい技術が登場すると、まずは「危険だ」「まだ早い」と言って引き延ばし、やがて世界が先に進んでしまったあとに「あれ、やっぱり必要だった」と慌てて追いかける。追いついたころには、もう競争は終わっていて、勝者は決まっている。これを繰り返すのが「改革嫌い」という国民的芸風です。
AIの時代も例外ではありません。アメリカではAIが大学新卒者の仕事の殆どをこなし、新卒失業が爆増中、就職市場を揺さぶり、中国では国家戦略として巨額の投資が進む。ヨーロッパでもデータセンターと人材育成に公的資金が流れています。そんな中、日本はどうか。答えは簡単。「AIは便利そうだけど、投資はまだ様子見」。世界がAI先進国と後進国に分かれつつあるときに、迷わず後者を選ぶのが私たちの美徳なのです。
「AIのゴッドファーザー」と呼ばれるジェフリー・ヒントンは警告しています。AIは大量の失業を生み、富裕層をさらに豊かにし、労働者から尊厳を奪うだろうと。ユニバーサル・ベーシックインカム(UBI)で現金を配っても、人は「自分の仕事が社会に役立っている」という誇りを失えば、ただの(人畜的)受給者になるだけだと。
実際、シリコンバレーの投資家は「AIが80%の職種で80%の業務を担う」と予測しています。もはやこれは机上の空論ではなく、目の前に迫った未来です。さらに、グローバル化した現代社会では、この「AIが80%の職種で80%の業務を担う」はあくまで平均値であり、国家別偏在が起きる事も考慮する必要が有ります。
フィジカルAIでAIが自ら考え物理的行動をするようになる事もまた間違いない近未来ですね!AIヒューマノイドが、労働の殆どをこなしてしまう事に成ります。
サム・アルトマンやイーロン・マスクはUBIを提案し、巨大な社会実験にも資金を投じています。つまり「嵐が来るのは避けられない。ならば備えよう」という姿勢です。
では日本はどうするか。嵐が来ても「雨が強くなったら傘を差せばいい」と言い張り、風速60mでは傘は全く役立たず結局びしょ濡れになるのがこの国の伝統芸。AI化は人類過去最大の暴風雨と成ります。
ベーシックインカムの議論も「財源がない」で終わり。AI投資は「予算が厳しい」で先送り。気づけばAIが労働を代替する時代に突入しても、私たちは「人手不足だから大丈夫」と思い込み続けるのです。
しかし現実は逆です。日本の企業はすでに新人教育で「なるべくAIにコードを書かせろ」と指導しています。その一方で、経験豊富な中高年エンジニアは不要とされ、静かな「隠れ失業」が進んでいます。AIを使いこなせる若者だけを残し、他は切り捨てる構造。表向きは人手不足、実態は人余り。この矛盾が「AI最遅国」の足音をますます大きくしています。
問題は、これが一時的な変化ではないことです。蒸気機関は人間の筋力を補いましたが、AIは人間の頭脳を置き換えます。人が職を失っても新しい仕事に移ればよかった過去とは違い、AIやAGIはあらゆる分野に入り込み、人の余地を狭めていく。尊厳を仕事に見いだせない社会は、果たして健全でしょうか。
本来なら日本は早急に「AI専用データセンターの建設」「世界的研究者の招聘」「教育改革による人材育成」といった国家戦略を打ち出すべきです。ところが、この国ではそれを言うと「予算が…」「合意形成が…」「検討に時間が必要です」となる。
負けが確定してから日本の政府も、大企業リーダーも遅ればせながらAI開発にシフトすると宣言をしましたが、超後発組なのに、その投資額は先進国の1/100以下で、優秀なAI人材も皆無!アメリカのメタなどはAI人材に年俸1人、100億円平均で、世界中からトップ100人をヘッドハンティング中です。
AIの勝敗を決める基本要素は以下の6項目です。
@ 高性能半導体の開発、生産力
A 大規模データーデンターの構築とその運用エネルギー(電力)
B 世界トップのAI開発人材
C 大量のビッグデーターを常時収集する能力と保持量
D 莫大なAI投資金額
E 上記を社運をかけて実行する強烈なリーダーの存在
日本の経営層は上記六項目すべて超チープ、改革は机の上で熟成されすぎて、気づけば賞味期限切れ。気がつけばAIの主戦場は海外の数社に移り、私たちは「後で高いライセンス料を払う側」に落ち着くのです。
「デジタル赤字「2035年に最大▼45兆円」と経産省の若手が警鐘、問われる構造改革への本気度」なんてレポートが出ている。これは現在の日本のエネルギー輸入量の2倍である。過去のブログでも詳細をお伝えしている。
こうして「問題先送り」が日本の常態となり、人々もそれに慣れてしまいました。悪慣れ、とはよく言ったものです。働いても報われない、技術に投資しない、将来を議論しても形にならない。そんな不合理を「仕方がない」と許容してしまう社会では、AIという嵐はあまりにも危険です。
かつての「大分岐」で欧米とアジアの格差が決定的になったように、今度の「AI大分岐」でも、日本は自ら進んで後進国の道を歩もうとしています。笑えない冗談ですが、これこそが自虐的な現実です。
私たちはもう一度問わなければなりません。「このまま慎重さという名の怠慢を続けるのか。それとも世界に追いつく努力を始めるのか」。AIの未来は、私たちが選んだ「悪慣れ」を映す鏡なのです。
若者よ!目を覚ませ!現役世代よ!怒り狂え!・・と申し上げたい。