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”507倍”の差

SpaceX(主にFalcon 9)とJAXA(H3/日本のロケット)について、成功率・打ち上げ回数・コストを比較しながら、技術格差・組織格差をわかりやすく整理し解説を示します。数値は公開情報の最新推定値と共にまとめています。

SpaceXは2002年に設立され、2008年に小型ロケットのファルコン1を初めて打ち上げた。打ち上げ開始からたった17年しか経過して居ない。

方や日本は1957年(昭和32年)のこの日、秋田県道川海岸のロケットセンターから国産ロケットが初めて打の打ち上げ成功から早、国策としての68年間の実績がある。

日本初の人工衛星「おおすみ」は、1970年、ミューロケットによる人工衛星打上げ技術の習得と、衛星についての工学的試験を目的として打上げられた、日本初の人工衛星・・衛星打ち上げから既に55年が経過。

日本は、今の今でも、たった1基程度の衛星を打ち上げる事から殆ど進歩していない現実が有る!55年の歴史でロケットは進化はした様だが毎回、”打ち上げ成功と打ち上げ失敗”しか話題(ニュース)にならない日本の現実がある。基本は55年前から全く同じ!

日本の最新の従来コスト半減を狙ったH3ロケットは、先行き不透明。宇宙航空研究開発機構(JAXA)は12月22日、国の大型基幹ロケット「H3」8号機の打ち上げに失敗した。2023年の初号機の失敗から立て直して5機連続で成功していたものの、今回の失敗で成功率は83%から71%に下がった。

成功率の数値だけでなく、トライ&エラーのスピードと実績の積み上げ方がSpaceXとJAXAでは根本的に異なる。SpaceX(主にFalcon 9)とJAXA(H3/日本のロケット)差がどこから生まれるかを考察して日本人の病理を明確にして診ます。この深刻な”病理”放置は日本ド衰退の根本原因で有る事は間違いないファクトです。

@ 打ち上げ回数・技術的実力差・頻度の差

実際、SpaceXは2024年に130回以上の打ち上げを達成し、2025年12月10日、今年160回目となる「Falcon 9」(ファルコン9)ロケットの打ち上げを実施した、衛星ブロードバンドサービス「Starlikn」(スターリンク)の衛星を搭載。27機の衛星は、地球低軌道(LEO)に投入された。

2025年12月21日、今回打ち上げられたFalcon 9の第1段(下段、ブースター)は18回目の複数回使用の飛行。太平洋上に待機していた自律型ドローン船「Of Course I Still Love You」への着陸に成功した。今回の打ち上げは、「Starship」(スターシップ)の試験飛行を含めてSpaceXにとって2025年で165回目、通算で605回目の打ち上げとなった。

この約2日に1回の打ち上げと云う「数をこなす」戦略が、技術成熟とコスト低減に直結している。

方やJAXA(H3)年間打ち上げ回数:数回〜多くて10回未満、1回1回が「国家的イベント」失敗すれば次は数か月〜1年以上空くことも組織のスピード感、意思決定の柔軟性とは直接相関する。

A コストの差

SpaceXのFalcon 9打ち上げ費用は約4900万ドル(約74億円)程度とされ、再使用技術で低コスト化を実現している。また、SpaceXは再使用を前提に設計しており、打ち上げごとの設備・燃料の大部分を”繰り返し利用可能”としてコスト構造を変革している。

Starlink衛星:1回で約20〜27基⇒ロケット1本で
→ 衛星20基以上搭載
→ 商業的通信網を「面」で拡張→スターリンク衛星の総数は10,804基(2025年12月21日現在)
→ すぐ事業価値が発生→打ち上げ頻度は年165回

SpaceXのスターリンク衛星は米国の新規衛星の約85%、世界の新規衛星の約73%はスターリンク衛星

JAXAの、H3ロケットの標準コストはその程度かやや低いと言われるが(約50億円前後の設計値)、再使用技術がないため根本的なコスト構造の改善余地が少ない。

H3ロケット1本で
→ 衛星1基搭載
→ 国家インフラ用途→過去25年での現在日本の衛星の総数は350基程度
→ 商業展開は遅い→しかも、打ち上げ頻度は年数回

※1基当たりの衛星打ち上げコストはSpaceXが約74億円÷27基で2.74億円/基、方はJAXAの、H3では50億円/基となり、18.24倍の差となる。

コスト×回数×成功率差から導き出されるJAXAとSpaceXの実力差は18.24×20×1.39=507倍の差となりSpaceXが圧倒的に優位である。

B ”507倍”の差が生まれる組織格差と文化の違い
● SpaceXの“実験と反復”

SpaceXは失敗を前提とする文化があり、実際のデータを蓄積しながら改良を高速で進める。経営トップ自らが「スターシップ成功率50%」という挑戦的な数字を公言するほど挑戦を受け入れる姿勢もある(Starship初期プロトタイプ時)この失敗の許容が、失敗する確率の高い新たな事にチャレンジをし続けても成功率99%を導き出した。 技術試行と高速フィードバックが日常化しており、失敗は納得のいく実験結果であり、次の改善の糧となる。

”失敗”は・・それでは失敗する・・と云う”実験の成功”と捉えているイーロンマスクである。

● JAXAの“慎重と官僚的プロセス”

JAXAは、失敗を避けることが最優先される文化が根強い。失敗が出ると調査と議論が長期化し、次の実行までの間隔が開いてしまう。 組織的な安全確保や原因究明は重要だが、市場競争と技術成熟のスピードを落としてしまう側面も持つ。これが日本全体の技術プロジェクトに共通する「慎重すぎる姿勢」とも言える。

経験値の桁が2桁以上違う。SpaceXは「数で学ぶ」、JAXAは「一発で完璧を狙う」。

組織格差(ここが最も致命的)

SpaceX失敗=次の設計データ、失敗しても責任問題になりにくい、経営者が「失敗前提」を公言。意思決定が速い(トップダウン)

JAXA⇒失敗=謝罪・調査・会合・報告書。現場より「説明責任」が優先される。失敗すると組織が萎縮する意思決定が遅い(合議制・縦割り)

要点は、SpaceXとJAXAの差は技術者と云う人間の能力差ではなく、技術者を縛る「空気」と「制度」の差。

日本社会全体と同じ構図⇒この差は、そのまま日本社会の縮図でもある。

失敗を恐れる
前例を守る
問題を先送りする
「まあ仕方ない」で終わらせる

その結果、挑戦しないことに慣れ、小さな劣後を許容し気づいた時には世界から置いて行かれる。結論(かなり厳しいが現実)

SpaceXは→「失敗を資産に変える組織」

JAXAは →「失敗を負債にしてしまう組織」

C 未来の差

SpaceXは宇宙発電、宇宙データーセンターの建設、月面基地の建設、月面基地からカタパルト式で衛星を常時低エネルギーで発射する計画を策定した。火星移住への前線基地とする様だ!

JAXAはH3ロケットの成功率を高める・・日本人が大得意の”カイゼン活動”に終始する様だ!

現在も未来も圧倒的な差!!!SpaceXもテスラも経営するイーロンマスクはテスラ車に衛星通信を近々装備する為の特許を取得しました。何百倍ものエネルギー効率となり、莫大な冷却用のエネルギーも水も不必要となるAIデーターセンターの宇宙基地構想も発表しました。

米国のAIデーターセンターでは、冷却用の水使用量は9年で3倍となり、現在50万人分の生活水に相当する660億リットルをデーターセンターの立地地域から奪う状態です。この水の使用量も計算の為のエネルギー量も今後加速度を付けて増大する社会問題となりつつ有ります。AIデーターセンターの宇宙基地ならこれらは殆ど不必要となります。

日本が根本問題の今のままの構造を変えなければ、日本の宇宙開発は技術以前に制度で負け続ける。H3の失敗が突きつけているのは、ロケットの問題ではない。「この国は、もう一度失敗(痛み)を許し進化出来る社会になれるのか」それが本当の問いです。

このまま構造を変えなければ、日本は宇宙でも、地上でも、静かに劣後し続ける。――ロケットの”507倍”の明確な実力差は、ロケットの差だけではなくAIビークル産業を始めとする、あらゆる産業やあらゆる人間活動の日本と世界の差を如実に証明するエビデンスです。

日本人の現状維持は不可能です!さぁ〜貴方はご自分の未来をどう感じ、どう、修正して行きますか?