バイオエタノールエンジンが普及したら食料は高騰する
昨日の2026.01.20の日本経済新聞8面一面にアメリカの仕掛けた、トウモロコシを買え!を促すバイオエタノール車の将来性は凄い!という全面広告記事が載って居た。
世界で一番バイオエタノールエンジンが普及しているブラジルでのコスト比較
・ガソリン⇒価格:約 R$ 5.85 /L燃費:10 km/L→ コスト:R$ 0.585/km
・バイオエタノール⇒価格:約 R$ 4.19 /L燃費:7 km/L(エタノールは熱量が低く燃費が落ちる前提)→ コスト:R$ 0.599/km
★ほぼ同程度かややエタノールが高いケース(単純比較)
燃料別の同じ「熱効率」という言葉でも、エンジン車とBEVでは中身が少し違うので、その点も含めて丁寧に説明しますね!。
A. ガソリンエンジンの熱効率
約20〜40%一般的な量産ガソリン車→ 25〜30%前後⇒最新の高効率エンジン(高圧縮比・可変バルブ等)→ 38〜41%程度(ピーク時)例:トヨタの最新自然吸気エンジン⇒※これはエンジン単体の最大熱効率で、実際の街乗り平均では 20%台前半になることが多いです。
注:中国車ではICEの熱効率でも47〜48%を実現しているメーカーが出現した。日本車を遥かに上回る。
B. バイオエタノールエンジンの熱効率
約30〜42%(理論上はガソリンより有利)理由:エタノールはオクタン価が高いノッキングしにくい→ 圧縮比を高くできるため、理論的に熱効率が上げやすい
実態:既存のガソリン車ベース(E10〜E85対応)→ 25〜35%程度 エタノール専用設計エンジン→ 40%超も可能(研究・実証レベル)ただし、エタノールは発熱量が低い→ 燃費(km/L)は悪化しやすい(効率が良くても「燃料を多く使う」)
C. BEV(電気自動車)の効率
BEVには「熱効率」という概念が合わないため、エネルギー効率(電力→走行)で示します。BEVのモーター効率約85〜95% モーター単体:90%超 インバーター・減速機・補機含む車両全体:→ 70〜85%程度(実走行平均)
D. 一覧で比較(走行に使われる割合)
車種 効率
ガソリンエンジン 約20〜30%
高効率ガソリン(最新) 最大38〜41%
バイオエタノール対応ICE 約25〜35%
エタノール専用ICE 最大40%超
BEV(車両全体) 70〜85%
E. 重要な補足(誤解されやすい点)
・エンジン車→ 「燃料の熱」を使うので大量の熱損失
・BEV→ 熱を介さず電気を直接回転力に変換⇒根本構造が効率的
そのためBEVは構造的に2〜3倍効率が高いのが本質です!ひとことで言うとバイオエタノールは「内燃機関の限界を少し押し上げる技術」、BEVは「そもそも熱を捨てない別の物理」。この違いが、LCAやCO₂議論の根っこにあります。
1. BEV と ICE の生涯 CO₂ 排出量(現状ベース)世界的なライフサイクル評価(LCA)研究では、次のような結果が報告されています:
・欧州 ICCT の最新評価(2025)BEV の平均的な ライフサイクル CO₂ 排出量:→ 約 63 g CO₂e/km
・ガソリン ICE 車のライフサイクル CO₂ 排出量:→ 約 235 g CO₂e/km
BEV は ICE に対して 約73%削減という結果。CO₂e/km排出量はBEV車がICE車に圧勝の1/3.7!
※製造時は BEV の方が約 40% ほど多い排出だが、運用で ICE の排出が大きく上回るため早期に逆転(約 17,000 km)する。
F,バイオエタノールエンジンの大問題!
このバイオエタノールは穀物やサトウキビ等により生産される為、世界中での水不足が加速する、現在でも水不足で地球は砂漠化がとてつもない勢いで進んでいる。世界の農業の多くは数万年〜数十万年かけて溜まった地下水を汲み上げる灌漑水に依存している。
全世界では、全農業地の約18〜21%程度が灌漑されていると推定されています。この灌漑農地が 世界の約40%の食糧を生産している地下水の枯渇が起きれば・・・人類はバイオエタノールどころか、生命維持の食料不足も確実に起きてしまう。
米国の農業用地(主に作物収穫地)のうち、約 18 %が灌漑地であり、水が無くなればトウモロコシ等は栽培不可能となる。
さらに、内燃機関エンジンを全てバイオエタノール燃料に切り替える場合には現在の全体農地の3割(サトウキビの場合)〜6割(トウモロコシの場合)程度を必要とする!⇒人や家畜の食料は5割減⇒価格は暴騰
G.水素燃料の場合の考察は以下です。
(現状 vs 未来)
項目 現在(2025頃)⇒将来(2030〜2050想定)
水素価格(小売)⇒約 10–16 USD/kg(1500–2500 円/kg 程度)⇒目標 1–5 USD/kg(約 100–700 円/kg)
走行コスト(1 km)⇒約 10–15 円/km⇒目標でガソリン並みに低減⇒現状でもBEVの電気代は約4〜6円/km
Well-to-Wheel効率約 25–35%(FCV)⇒同様だが製造効率改善で向上余地あり
ガソリン比較⇒基本的に高コスト⇒技術+量産で競争力が出る可能性
◆ エネルギー効率面では水素燃料は⇒現状でもBEVの電気代は約4〜6円/kmで更に低減可能のBEVに太刀打ちしないという専門評価が多数
情報は良く理解し、良くレイアー的に深堀して考えないと・・正誤は判らない様ですね!
そもそも論、オッカムの剃刀の法則でも内燃機関は、どこをどうしても今の半額以下にはなりません。AI-BEVはあらゆるファクターで進化し、激安化、高性能化が可能です。現在でもほぼハードコストはICE車並みに下がって居ますし、今後も下がり続け、今の半額程度にまではなるでしょう。
そして走行時はCO2を全く出しません。今後、地球沸騰化コストは爆増する事も間違いない今後となるでしょう。今こそ、サンクコストががっつりと切り捨て、新しいフェーズに移行出来たモノしか生き残れないでしょう。
原理原則、第一原理思考で考えれば直ぐに判る事でも有ります。さて、さて、3年後を見てみましょうかね?