『社長室の冬』日本のオールドメディアの”大嘘の状態化”
『社長室の冬』は、堂場瞬一による日本の経済小説。小説は2017年4月にWOWOW連続ドラマW枠で「社長室の冬-巨大新聞社を獲る男-」としてテレビドラマ化された。
伝統ある巨大新聞社が時代の流れに取り残され経営不振となり外資へ“身売り”を画策するという衝撃的なストーリーで“メディアのあり方”を問う本格社会派ドラマで、主演の三上博史氏が迫力ある演技をしている。
日本のオールドメディアの”大嘘の状態化”に警鐘を鳴らす・・まるで日本社会のノンフィクションドラマの様相である。日本の国民無視の既得権益の村社会談合が色濃く描かれている。
「鶏が先か卵が先か?」の議論が日本国を堕落させる構図は・・日本の近代史その物である。
教育が壊れ⇒愚民化⇒ポピュリズム政治屋⇒ポピュリズム政治屋に取込む強欲企業家⇒悪政⇒過剰な商業主義⇒拝金主義⇒搾取の為に国民扇動⇒反知性主義の蔓延⇒村社社会の権益確保⇒下級国民の洗脳教育⇒教育が壊れ⇒・・・・と延々と”鶏が先か卵が先か”のぐるぐる回りになるのが・・日本社会そのものである。
まさに私が本ブログで何時もご紹介する書籍⇒日本人必読の書!!!
「そしてメディアは日本を戦争に導いた」著:半藤一利 著:保阪正康・・・以下本書の解説
昭和史の大家ふたりが、破局に突き進んだ「昭和の大転換期の真相」を明らかにした対談。タブー視され部分的にしか語られることのなかったジャーナリズムと国民自身の戦争責任について、真正面から取り上げている。
そして昭和の歴史を振り返るだけでなく、時代状況が驚くほど似てきた現在へ警鐘を鳴らす。昭和初期、新聞は軍部の圧力に屈したのではなく、部数拡大のため自ら戦争を煽(あお)った。日露戦争時の「戦争に協力すると新聞が売れる」という教訓にしたがい、先頭に立って太鼓を鳴らし、日本を戦争へ導いたのである。しばらくは軍部に抵抗していた雑誌ジャーナリズムも同様の道をたどることとなった。
国民の側も、5.15事件はじめテロを「義挙」として賞賛し、国連脱退を熱狂的に支持するなど、ひとりよがりな「正義」にとりつかれ冷静さを失っていった。言論人、文化人も狂騒状態に陥り、国際的孤立を歓迎した。ジャーナリズムのミスリードから、付和雷同しやすい民族性もあり、国民全体がなだれをうって破局への道を選択したのである。
当時のこうした時代状況に、“現在”は驚くほど似ている。近現代史の「四〇年周期説」(37ページ)でいっても現在は、昭和初期に当たる。憲法改正の動き、ヘイトスピーチなどに見られる、極右政党の台頭、多くの若者の右傾化、新たな形での言論弾圧・テロなど、危険な兆候も増えてきた。にもかかわらず、あまりにも歴史を知らず危機感のないジャーナリストはじめ国民に対して、いちばん大事な「昭和史の教訓」をわかりやすく説いたのが本書である。
★日本人なら何度も何度も読み込み・・世界で日本人ダケが持つ”負のDNA”の存在を理解して、メディアリテラシーを高め、確実に到来するであろう、1930〜1945年に類似する近未来を生き残る為の準備が不可欠です。