地雷原を自ら選び好んで歩く日本人の不思議!
ニュースが「右翼おばさんの支持率82%!小泉政権88%に次ぐ過去2位」と発足直後より10%上昇したと浮かれている。国の借金は1,415兆円(約9.4兆ドル)を超え、国民の預金より多いというのに、なぜか「おめでたい話」として報じられる。祝杯の裏で流れているのは、どう考えても“葬送曲”だ。だが私たちは、もはや耳が慣れてしまった。
A 「バラマキと減税」という甘い毒
減税や給付金と聞けば、財布が少し軽くなる気がして笑顔になる。しかしそれは、英国を混乱に陥れた“トラスショック”と同じ構図だ。財源なきバラマキは国債暴落と円の信頼失墜を招き、やがて紙幣は紙切れとなる。給付金を受け取り「ありがたい」とSNSに上げる私たちは、その裏でお金の価値が静かに溶けていくことに気づかない。これが「悪慣れ」の始まりである。
河野氏が「フェラーリやポルシェに入れるガソリンを下げる必要はない」と語ったのは正論だ。温暖化が進む中で化石燃料に補助金を出すのは、石油が安くなれば需要を喚起してガソリンの値段は上がる。下げても元に戻るダケの無駄となる。燃油減税は財政が痛み沈む船の穴をさらに広げるようなものだ。物価高の根本原因は円安と金融緩和にあるのに、それを直視せず一時ダケの“気休めの減税”に拍手する。まるで熱を出した患者にアイスクリームを渡すようなものだ。
1,減税⇒どこかの予算を削る、又は声の小さい誰かに増税する。
2,減税⇒増税しない⇒赤字国債発行で日本の借金が増える⇒日本国債の評価が下がる⇒金利上昇⇒円安⇒物価高(物価高と云うインフレ税を減税金額より遥かに多くを支払う事が確実となる)
B 日銀という「時限爆弾」
世界で唯一、株式ETFを買い漁る中央銀行。それが日銀である。現在超バブル状態の株価や債券価格が下がり金利高騰すれば評価損で日銀債務超過、1415兆円以上の国債を抱える日本国財政は金利負担増加となりさらなる赤字国債を発行する羽目になる。つまり“国の心臓”が自家中毒を起こしているような状態だ。利上げをすれば日銀が倒れ、しなければ円が倒れ物価高となる。もう、どちらのボタンを押しても「爆発音」は避けられない。
C 資産インフレという毒薬
バラマキと緩和の結果、株価も不動産も高騰した。だがそれは、実体を伴わない“幻想バブル”だ。バフェット指数は200を軽く超え。かつてのバブル期のような余裕は、今の日本にはない。卵とパンが高くなるだけで給料が上がらない生活を「景気がいい」と言う政治家――その言葉こそスタグフレーションの予告状だ。
D 世界が見限る「Xデー」
ポピュリズム政治が赤字国債を乱発すれば、海外の投資家は一斉に日本国債を売る。彼らにとって日本の崩壊は“投資機会”に過ぎない。円安と国債暴落が同時進行する日、それは「トラスショック」ならぬ「高市ショック」になる。笑って見ていた他人事のドラマの脚本が、気づけば日本語で進行している。
E 通貨の死がもたらす現実
1923年のドイツでは、預金100万円が翌日にはパン一斤になった。戦後の日本でも預金封鎖を経験し1万円が100円になった。だが私たちはその記憶を忘れた。歴史は繰り返す。悪政と通貨の死は、いつもペアでやってくる。
F “悪に慣れた”国民
20年以上のアホノミクスの大失敗に反省する事も無くデフレと低金利が限界に来て円安インフレが爆速で進む、それでもその同じ事をすると宣言したサナエノミクス支持が82%「まあ何とかなる病」だ。政治家は責任を先送りし、官僚は忖度し、国民は「仕方ない」で済ませる。これが「悪慣れ」であり、日本の最大の病だ。借金も災害も不正も、“慣れ”という鎮静剤で痛みを感じなくなっている。心が痛まない社会ほど危険なものはない。
G それでもまだ間に合う(知者+賢者のみ)
円だけに頼らず、外貨・金・実物資産を少しずつでも持つこと。政治家の「甘い言葉」にすぐ拍手しないこと。経済の問題よりも深刻なのは、思考停止という病である。
この国の未来を蝕むのは、「金だけ・今だけ・自分だけ」という価値観だ。感染はすでに末期だが、日本全体を救う事はすでに不可能だ!!!わずかな理性と勇気があれば、まだ救いの余地はある。泡立つ株価の下で、私たちの暮らしが静かに沈んでいる。その現実に気づく力――それこそが最後に残された賢者限定の「希望」という名の価値行動なのかもしれない。