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当たり前すぎる事でも難しく数式で書くとノーベル賞になる

今の今25年前に出版されたイノベーションのジレンマに書かれている、衰退の方程式の光景がそのまま日本の今の光景となっている。

書籍:イノベ-ションのジレンマ: 技術革新が巨大企業を滅ぼすとき 単行本 – 2000/2/1・クレイトン クリステンセン (著),

さらに2025年のノーベル経済学賞を受けた3人の学者が唱えた「創造的破壊」の理論も日本のリーダーの強烈な大愚と間違いを証明している。以下で解りやすく解説して見たいと思う。

「衰退=痛み」衰退する事は”痛みを受けれいる事”である。その痛み無知なる我欲で嫌い痛みを我が子や孫に先送りしたら衰退国では何倍返しで強烈な痛みとなり、わが子や孫を襲う事など原理原則的に当然の事!こんな事さえ判らない日本人にはあきれる。

――創造なき安定は、ゆるやかな滅びである――。

2025年のノーベル経済学賞を受けた3人の学者が唱えた「創造的破壊」の理論は、単なる数式ではなく、老いゆく社会への“生存戦略”そのものだ。フィリップ・アギヨンとピーター・ホーウィット、そしてジョエル・モキイア。彼らは、経済成長とは新しいものを生み出す「創造」と、古いものを壊す「破壊」の連鎖であると説いた。だが今の日本にこそ、その言葉が最も痛烈に突き刺さる。

私たちは長く、「壊すこと」を恐れてきた。企業も役所も学校も、古びた仕組みを延命させ、誰も責任を取りたくないから「見直し」は先送りされる。結果として、国全体が“変化拒否症候群”に陥った。成長を止めた日本は、もはや安定しているのではなく、ただ止まっているのだ。

アギヨン=ホーウィット理論の核は、「成長は自動的には続かない」という冷徹な現実だ。技術があれば、努力すれば、勝手に豊かになる――そんな幻想の時代はもう終わった。必要なのは、変化を設計し、痛み(苦痛)を制度として受け止める社会的な覚悟である。

アメリカでは、創造と破壊が呼応する。新しい企業が次々と生まれ、生産性の低く時代遅れの古い企業が静かに退場する。韓国は危機のなかで財閥構造を壊し、新しい産業が息を吹き返した。デンマークは「フレキシキュリティ」という社会制度で、解雇の痛みを再教育と所得補償で包み込み、破壊を“社会の再生プロセス”へ変えた。
一方、日本はどうだろう。倒産は「恥」、撤退は「無責任」。終わらせることができない国は、始めることもできない。

アギヨンは「国家は投資家であり、保険者でなければならない」と言う。つまり、挑戦を促すためにリスクを取り、失敗の痛みを社会が引き受ける――このバランスこそが、進化を止めない社会の条件だ。日本の行政や企業はどうか。挑戦を支援する仕組みは少なく、失敗した人には「自己責任」の一生消えない烙印が押される。日本人には溺れる犬を上から棒でたたく民族性がある。創造の前に破壊が必要だという思想は、まだ「危険思想」として封印されたままだ。

賃金が上がらないのも同じ構造だ。新しい企業が生まれず、生産性の低く時代遅れの古い企業が保護される。挑戦する人よりも、空気を読む人が報われる。OECD平均の半分しかない起業率、30年を超える企業寿命、転職をためらう社会心理――これでは「経済の血流」が滞るのも当然だ。私たちはもはや“安定”ではなく、“硬直”という名の病を患っている。

かつて「終身雇用」は日本の誇りだった。だが今は、それが人々を縛る鎖になっている。AIが人の仕事を奪い、世界が変わる中で、「変わらないこと」にしがみつくほど、社会は壊れやすくなる。古い制度を守ることは、もはや“保守”ではなく“自己破壊”である。

本来、破壊とは破滅ではない。新しい秩序を生むための痛みであり、進化の倫理である。デンマークのように、破壊の痛みを社会で吸収できる制度――再教育の支援、所得補償、挑戦の再機会――があれば、人は恐れずに変化できる。だが日本では、教育費は高く、再挑戦は遅く、失敗のレッテルは一生消えない。だからこそ、誰も壊さない。

結果、日本は衰退の大苦を借金でごまかし続け「破壊されず、創造されず、よって成長しない」国になった。企業も政治も、まるで古いソフトをアップデートできないパソコンのように、動作は遅く、再起動もできず、ただ熱だけを持て余している。

@ 破壊とは、過去を整理する勇気。

A 創造とは、希望を生み出す力。

B 成長とは、人が学び続ける仕組み。

C 制度とは、それを社会が支え合う知恵。

この4つの要素が呼吸のように循環する国家においてのみ、賃金上昇は「構造」として定着する。

もし今、この「創造的破壊」の哲学を受け入れられないまま、問題を先送りし続けるなら――次に壊れるのは制度でも企業でもなく、この国そのものだろう⇒今の日本は強烈な勢いでこの崩壊に向かって居る。

進化を止める社会に未来はない。変化を恐れる社会は、やがて変化に呑まれる。「壊さない優しさ」が、人を救う時代はもう終わったのだ。古い組織を壊さなければ人を守る社会は到来しない!

柔軟に壊し、やわらかく再生する。その痛みを社会全体で支える。そうして初めて、「悪に慣れた日本」から、「再び生き直す日本」へ――。

いま求められているのは、勇気ある“終わりの設計”である。終わりを設計できる国(人)だけが、始まりを創り真に今を輝かせる事が可能になるのだから。

簡単な事です、人間も食事をして排泄をする、それと同じ事をしなければ持続性は無いと云う簡単な理論です。人間と云う生き物に好奇心が有る以上、時代はドンドン変化をしていきます。生命体と全く同じ事が経済でも当然のごとく起きるのです。

さぁ〜日本経済は何をやめ何を終わらせ、何を排泄すれば良いのでしょうかね?貴方はどう思いますか?

環境が全てを定義する!その環境変化に即応できるモノダケしか生き残らない!人類の厳然たる歴史が有ります。環境変化に逆らうモノなど生き残る事は有り得ません。