全労働者の59%の人の労働価値が2030年迄に価値を失う!
『先進国(元)の憂鬱 〜デジタル土俵際ニッポン〜』
気づけば令和7年も中盤〜後半へ。周りの国々がAIだのEVだの宇宙開発だのと未来へ突っ走るなか、日本だけが過去のアルバムを見つめながら「いやあ、あの頃はよかった」と呟いている。まるで卒業アルバムを抱きしめながら家に引きこもった、現実逃避、価値転換が出来なかった元高校野球のエースの初老のジジイ。そう、これがわたしたちの日本だ。
世界経済フォーラム(WEF)が発表した「Future of Jobs Report 2025」は、グローバル企業1,000社以上のデータにもとづき、2030年に向けた労働市場の大局を把握するための労働の近未来分析・・以下詳細
https://www.weforum.org/publications/the-future-of-jobs-report-2025/
https://www.dlri.co.jp/files/ld/413916.pdf・・・上記解説
簡単にまとめると全体の59%の人の労働価値が2030年迄に価値を失う!失う人59%の内29%の人は長期的なAI等の時代に合う再教育、リスキリングをすれば2030年時点では雇用継続可能だが19%の人は、もっと下級ジョブの仕事に移動する必要があり、残りの11%の人は時代的に全く価値を失う(失業不可避)との分析である。有効なリスキリングをしなければ59%の人のスキルの価値は失われる事を意味する。
しかも年収的には高年収者程AIに置き換えたら経営者としては利得が大きいから中途半端700〜1300万円程度の労働者程AIに置き換えるインセンティブが働く!とにかく普通と付く高額報酬の労働・例えば医者とか弁護士とか司法書士、プログラマーなどなどが大きな影響を受ける。
これはたった5年先の世界平均の話である。半年前の以下の中国の高級電気自動車(EV)ブランド「極氪(ZEEKR)」の5Gスマート工場EV工場の映像を見て欲しい。同等の性能のBEVが日本製の1/2〜1/3の価格で実現できる事が視覚的に良く理解可能である。
https://36kr.jp/334216/
日本は特にIT もAIも世界最遅だから現実はもっと深刻である。長期的なリスキリングをする大企業労働者の割合は日本はアメリカの1/13程度、OECD平均の1/8しか居ない。
まず25年以上前のITの話。世界がガジェットとアプリやAIで一発逆転を狙ってるとき、日本の得意技は「FAX送信」と「紙のハンコ」。いや、それすら今ではちょっと怪しい。かつて「iモード」という独自進化のモバイル技術がありました。これ、世界の誰も真似できなかった…というより、真似したくなかった。結果?世界はiPhone、日本はガラケー。気づけば「進化」じゃなくて「置いてきぼり」。まさに平成の浦島太郎。
さらに悲劇なのが、iPhoneが発売される前に、某日本メーカーの社員がiPhoneと似たようなアイデアを社内提案していたという事実。でも、日本文化の誇り「縦割り」「稟議」「空気読め」であっさり却下。あのときの判断が日本をスマホ敗者の道へと導いた…と考えると、あの稟議書、今こそ国宝指定すべきでは?
この調子で、産業も軒並み退場。半導体、家電、IT、電機、どれも昭和に全盛、令和で墓参り。「なぜ?」と問えば「なぜだろうね」と目をそらす文化。もはや“失敗の検証”ではなく“失敗の風化”が国民技。反省?それ、外国語ですか?・・日本人は反省と云う言葉の意味も行動も全くしない!反省皆無の民族!
そして、2024年。ついに日本のデジタル収支が6兆円赤字突破。GAFAに支払う情報代がどんどん膨れ上がる。つまり、私たちはLINEでメッセージを送り、Googleで調べ物し、iPhoneで写真を撮るたびに、アメリカの経済をホクホクにしてるわけです。愛国心でスマホ使ってたら、いつの間にか米国応援団だったってオチ。
じゃあ、日本は何で稼いでるの?と聞かれたら、「車です」と答えるしかない。1985年も2024年も輸出の2割が自動車。つまり40年間、柱はそのまま。「イノベーション?いいからまず売上守ってくれ」が日本企業の合言葉。世界がEV、AI、自動運転に全振りしてる中、「うちはエンジン音と職人の感覚に魂がある」と真顔で言う姿は、もはや清々しいまでの逆張り。
ジェンダーも同じ。1985年に男女雇用機会均等法が成立。でも現実は、ガラスの天井がぶ厚すぎて、女性の活躍は「ポスターの中だけ」。世界146か国中、ジェンダーギャップ118位。「先進国」と名乗っていいのか悩むレベル。国際会議で「男女平等に取り組んでいます!」と発表するたびに、会場の空気が微妙に凍るとか凍らないとか。
起業も弱い。日本の起業率3.1%。アメリカは11.6%。でも日本には「空気読む力」と「失敗を責める文化」がある!…いや、それが原因じゃん。失敗が許されない国では、誰も挑戦しません。私の様に異端で挑戦したとたんに、周りからシカトされイジメを受ける羽目になる。
異様な民族!その証拠に、海外からの投資もGDP比5.9%。北朝鮮より下って、もはやコント。外国から見れば、「日本?ああ、あそこは激安観光で行くとこでしょ」と思われてるかもしれない。
そして時代はもうAI。環境。エネルギー効率。世界は蓄電池に国家の命運をかけるなか、日本は電池の研究費削減に励む。「基礎研究よりコスト削減」と叫ぶ経営陣が電卓片手に夢を斬る。おかげでAI時代の主役たちは、中国、アメリカ、そして韓国。日本?いや…ちょっと今、過去の資料を探してて…なかなか見つからないんです!と言われてしまう。
それでも、私たちは生きている。社会は回っている。働いて、納税して、役所で紙にハンコを押し、今日も元気にATMに並ぶ。なんとなく、この国は“元先進国ふうの国”としての風格を身につけ始めている。でも、あきらめるのは早い。
ここまでくると、もはや開き直るしかない。「失敗してもいいじゃないか、ニッポン人だもの」が通用しない!。過去の成功にしがみつくのをやめて、今から始めよう。世界は待ってくれない。でも、私たちはまだ笑える。いや、笑うしかない。
そして何より、未来に必要なのは“希望”より“正直さ”かもしれない。わたしたちは遅れてる。いろいろ忘れてた。でも、ここからだって始められる。どうせ沈むなら、笑って沈もう。できれば、日本での現状の可能性の25万人に1人の成功者しか居なくても!浮かび上がれる事を信じて頑張るしかない。