値引きは下請けに押し付けろ!!!が日本の常識
乾いた雑巾はまだ絞れるのか?──日本車が抱える矛盾と、割りを食う未来の話
日本車メーカー、とくに天下のトヨタ様がアメリカ市場でうまくやっていると思っている方、それはちょっとした幻想かもしれません。実は、1台あたりの利益でいえば、アメリカでのトヨタの儲けは日本のたった5分の1。このご時世、1ドルの重みを噛みしめながら車を売っているのです。
では、なぜそんなに儲からないのでしょう?理由は単純です。大競争で値引き額が大きいのです。さらにトランプ大統領が課した25%の追加関税。その影響をモロに受けながらも、日本のメーカーは「アメリカで値上げはできません」(2025/6/19付)と言い張ります。それは日本車はアメリカでは「安いダケの価値」で何とか売れているダケなのです。
日本から5月の米国への自動車の輸出台数は3.9%減の10万2653台。5カ月ぶりの▼マイナスだったが、輸出額の落ち込みに比べれば数量の落ち込みは限定的だ。そこで、輸出額を数量で割って単価を計算すると、1台あたり約354万円だった。前年同月に比べ▼21.7%下落した。値下がり幅は約▼98万円だった。
え?誰がその約▼98万円ツケを払っているのかって?答えはシンプル。
@まずは日本の下請け企業。ティア2〜ティア4
Aそれから国内の価格据え置きの顧客に対して今後のスティルス値上げ⇔アメリカの5倍の利益を8倍へ妄信信者の日本人からのみ儲ける。
Bそして最後に、「企業努力」という名の名もなき企業内底辺の現場工場労働者の背中です。
乾いた雑巾から最後の一滴を絞り取るような、涙ぐましい努力の末に、アメリカ市場に「お買い得な日本車」が届けられているわけです。私などアメリカ市場では殆ど利益が出ていないのだから輸出などやめてしまえば良いと思うのですが・・いきなり日本国内生産減とは雇用を考えれば、そうは行かない様ですね!
でも、「アメリカで売れてるからいいじゃん」と思った方、ちょっと待ってください。じつはこの「アメリカ頼み」の構造そのものが、すでに賞味期限切れになりつつあります。
● 中国では、トヨタのシェアが5年で半減しました。今後海外マーケットの日本車シェアは急速に下がる可能性が大です。それは日本以外ではEV化が緩急は有れども確実に進展しています。
● アジアや南米など他地域でも、急成長中の中国EVメーカーに価格と機能で押されっぱなし。
● そしてアメリカでも、値下げによる薄利多売の限界が見えてきています。
● トランプ関税は部品の供給先まで課税する事です。アメリカ製の高い部品を使う=利益減
それでも日本の自動車メーカーは、「一時的な困難です」「長期視点で対応します」と前向きな発言を繰り返します。が、実際は輸出単価が3カ月連続で下落し、法人企業景気予測調査では自動車製造業が全業種中ワーストクラスのマイナス16.1。崖っぷちどころか、足元がもう崩れているのです。
関税の負担をどこかで吸収するしかない。じゃあどこで?
輸出価格を下げると利益が減る。トヨタ自身が負担すれば大幅な赤字となると推定されます。
価格転嫁すれば現地で売れない。
でも生産拠点を海外に移せば、国内の雇用がなくなる。
つまり「どう転んでも詰んでいる」のが現状です。
スバルのようにアメリカで値上げを断行した企業もありますが、それは市場での価格競争力を捨てるという賭け。値上げすれば売れない。値下げすれば儲からない。こうなるともう、車を売るたびに赤字になる相手の「逆転ホームラン」負け状態。しかもそれを「気合いと根性」で乗り切ろうとしているのが、日本のモノづくり魂です。
これまで日本の自動車産業は、「部品の精度と緻密な協力体制」で世界を制してきました。でも、その協力体制が今や「下請けいじめ」と紙一重になっていませんか?部品工場の多くは地方にあり、疲弊する地域経済の生命線です。そこにこれ以上の負担を強いれば、地方ごと沈むのは目に見えています。
なのに経営陣の頭の中では、まだ「日本のクルマは品質で勝負」と昭和の名台詞がリフレインしています。ええ、たしかに品質は良い。でも今の若者は、「自動運転ができない、スマホと連携しない、充電もできないクルマ」に、価値を感じるでしょうか?しかもそれが高いとなれば、選ばれるのは“走るスマホ”である中国EV、テスラのEV、欧州のEVになっていくのは自然の流れです。
さて、我々はどこに向かっているのでしょう。
自国では値上げ。
輸出先では赤字販売。
下請けは疲弊し、地方経済は崩れ…。
さすがに、たぶんこれは推定だが下請けの悲鳴や反乱?的大反発が有ったと見えて、冒頭の発表からたった2日で7月からは値上げすると本日(2025/6/21 08:10)発表した様だ!値上げ幅は極少だが・・どうなる事やら・・・
「技術立国・日本」の終焉は、静かに、そして着実に進行中です。気づいたときにはもう、「乾いた雑巾」すら見当たらないかもしれません。それでもボンボン君の年収は20億円に3割アップ