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一口に自動運転と云ってもその内容には大差がある!

現在の自動運転車両の自動運転を実現する方法は大きく下記の◆ ● ★3パターンがありますよ。

◆自動運転1.0型=(LiDAR+Radar+HDマップ)費用高・実運用で強い(限定ODD)デジタルマップ作製に莫大な費用と長期間が必要。

●自動運転2.0型=(カメラ中心のビジョン系、AI学習のEnd-to-End)ハードコスト低・データ&学習で伸びるがロングテール対応が鍵。低費用・地域拡張性が高い。AIの進化に性能もリンクして上がる。

★自動運転ハイブリッド型=上記の1.0型のデジタルマップを使わないで2.0型を取り入れた両方の良いとこどりの中間タイプ⇒荒天時などに有利・コスト中間・拡張性は高い。

現在の世界の自動運転のTop20⇒以下が現在の実力ランキングです。(順位 → 会社名(国籍) — 創業年 — 推定 SAE レベル /短い根拠と出所・特徴等)

@◆ Waymo(米国) — 創業(Google自動運転プロジェクト起点)2009 — Level 4(商用ロボタクシー)。複数都市で商用サービス/大規模実運用データを保有。・・車両1台価格は2000〜2500万円

A◆ Baidu / Apollo(中国) — Baidu創業2000(Apolloプロジェクト約2013〜) — Level 4(ロボタクシー/Apollo Go 大規模運行)。中国国内で多数都市の配車実績・乗車回数を公表。

✖B◆ Cruise(米国) — 創業2013 — Level 4(都市ロボタクシー・商用化フェーズ)。GM傘下で都市展開、規制対応を進める。現在もらい事故で人間下敷き問題で中止

C◆ Zoox(米国/Amazon) — 創業2014 — Level 4(目的設計ロボタクシー、限定展開)。目的設計車両で公道試験と段階的展開。

D★ Mobileye(イスラエル/Intel系) — 創業1999 — 消費者向けはL2〜L3(Mobileye SuperVision)、ロボタクシー向けはL4を目標に量産展開中(プラットフォーム)。多数OEM採用・ロボタクシー供給契約も発表。・・外販のシステム開発のみ、初期型の日産の「矢沢永吉氏の”やっちゃえ日産”」に使われていたADASで採用

E◆ Nuro(米国) — 創業2016 — Level 4(実運用・物流/ラストマイル配送特化)。配送専用L4車両で実商用実績。

F★ Pony.ai(米/中ハイブリッド) — 創業2016 — Level 4(ロボタクシーの大規模試験/一部商用)。中国や米国で試験・地域展開。

G◆ AutoX(中国/米) — 創業2016 — Level 4(中国での無人ロボタクシー運行実績)。早期からL4公道運行を実施。

H◆ WeRide(中国) — 創業2017 — Level 4(複数国で許認可・商用パイロット)。公道運行許可を得たマーケット多数。

▼I Motional(米/Hyundai×Aptiv JV) — JV設立2020(Aptiv/Hyundaiの合弁) — Level 4(ロボタクシー商用化パイロット)。複数都市でパートナーと展開。

J◆ Aurora(米国) — 創業2017 — Level 4(長距離トラック向けとライドヘイル両面でのL4開発)。産業用途で強み。

K● Wayve(英国) — 創業2017 — L3→L4を目指す(学習ベースのEmbodied AIアプローチで急速に実験拡大)。多国で試験拠点を設置。最近お披露目され日産車に搭載2027より市販・・外販のシステム開発のみ

L◆ Plus (Plus.ai)(米国) — 創業2016 — Level 4(商用トラック向け仮想ドライバ/トラック自動化)。物流向けに商用化を推進。

※※※以上が自動運転1.0のライダーやレーダー等を多積載した自動運転レベル4を実現(又は実現間近)している自動運転開発企業である。以下の多くは自動運転2.0のビジョン型の end to end 採用の企業

M● Tesla(米国) — 創業2003 — FSD14の実車は現状 Level 2++(FSD/監視必須)。FSDのブランディングと実装に関する議論・監督が継続。・AI開発は最先端を行く。アメリカ各地で監視員付きのLevel 2++のロボタクシーを開始中、車両1台価格は現在700〜800万円・・2028年の量産後は3万ドル(450万円)の想定・

▼N NVIDIA(米国) — 創業1993 — (車載AIプラットフォームでL4実現を“支援”)。DRIVEプラットフォームは多くのOEM・AV開発者の基盤に。・・外販のシステム開発のみ

O◆ Didi(中国) — 創業2012(自動運転部門は2016頃から) — L4(量産/市販化計画・目的車の発表あり)。配車事業と結びつけたスケール戦略。

P◆ Embark(米国、トラック) — 創業2016(注:事業再編・合併/買収の動きあり) — Level 4(ハイウェイトラックの自動化で歴史的マイルと実走行実績)(注:2023年以降再編や買収報道あり)。

Q● Momenta(中国)創業2016年 — 主に Level 2〜L2+ の運転支援(ADAS)機能 技術力:Flywheelモデル、強化学習/エンドツーエンド学習投資者・提携先Toyota、Bosch、Mercedes-Benz、SAIC、GM 等、搭載車両は2025年5月までに30万台を超える見込み。上海など中国国内で、Robotaxiの無人運行トライアルが年内(または近い将来)始まる予定。将来的な目標/パイロット段階 → L3〜L4 へのステップを目指しており、特に「ロボタクシー(Robotaxi)」分野や都市の限定領域での無人運行トライアルを準備中。・・外販のシステム開発のみ

R● comma.ai(米国) — 創業2015 — Level 2(アフターマーケットの高性能ADAS:openpilot)。コミュニティとOTA更新で広範囲に普及。良い点・低コスト(数十万円で自動運転支援が後付け可能)柔軟に車種対応・ユーザーコミュニティによる改良が速い・・外販のシステム開発のみ

▼S Bosch(ドイツ) — 創業1886(自動車事業は長年) — サプライヤー/プラットフォーム(L2→L4開発支援)。センシング〜クラウド、シミュレーションまで幅広い技術群を保有・・外販のシステム開発のみ

★★★その他にもBYDやファーウェーやDJI(ドローン世界最大手)Geely等々の中国最先端企業は独自開発をしている模様である。そのレベルの正確な発表は今の所レベル2〜レベル2+程度で断片的である。すでに中国メーカーではECUの演算能力が1500TOPSなんてメーカーも現れている。

補足(重要な注意点)

「自動運転“レベル”」はSAE定義に基づく単純な階層(L0〜L5)ですが、“同じL4”でも用途・ODD(動作設計領域)が全く異なる(例:Nuroの小型配送車のL4 と Waymoの都市ロボタクシーのL4 は適用領域が違う)。このため順位は「汎用性・実運用規模・安全実績・OEM連携の強さ」を合成評価しています。

「自動運転“レベル”」に必要なECUの演算能力(TOPS性能の目安)1TOPSは1秒間に1兆回の演算能力

レベル1:1〜10 TOPS
レベル2:10〜50 TOPS
レベル2+:50〜100 TOPS・・・・・・ 日本車はこの領域が多い
レベル3:200〜500 TOPS
レベル4:500〜1000 TOPS以上・・・・中国最先端企業やテスラは既にこの領域
レベル5:2000 TOPS以上(想定)・・ 注:1000〜1500TOPSと少し前までは言われてた。

ある企業は「▼プラットフォーマ/▼部品供給者(NVIDIA、Mobileye、Bosch、等)」として他社のL4化を後押ししているため、“自社で完全なロボタクシーを運行しているか” と “他OEMにL4を可能にする技術を供給しているか” の比較は性質が違います。上表では両者を混在して順位付けしています(ユーザーが純粋に「運行実績」を重視するなら、ランキングは変わります)。

悲しいかな日本の企業は1社も入っても居ないし、日本メーカー自力でのAI自動運転の可能性も全くない。

現在2025年〜AI大進化時代の元年⇒AGI(2026〜2028年)、ASI(2029〜2035年)へと突入し行く事も確実な趨勢です。貴方はどの自動運転システム開発企業が勝者となると思いますか???