AI時代にAIに背を向ける圧倒的に多い日本の大企業経営者
日本の大企業経営者の中で、自らAIを活用して情報収集や思考アップデートを継続的に行っている人は、ごく一部、恐らく1割にも満たないのが現実だと考えられます。理由は以下の通りです。
■1. 「AIを使いこなす」ではなく「AIを語る」だけの経営層が多数
日本の経営者の中には、AIの重要性を口にはするが、自らChatGPTや生成AIを日常的に使い、意思決定や発想に活かしている例は非常に稀です。
多くは部下任せで、「報告を受ける」だけにとどまり、AIに触れること自体がないか、せいぜい講演資料のチェック程度。これは、経営判断におけるスピードや柔軟性を大きく損ねます。
■2. 年功序列的な「権威構造」がアップデートを妨げる
日本の大企業では、「自分が一番経験を積んでいる」という感覚が強く、自ら学び直す文化が乏しい傾向があります。
とくに経営者層では、「知らない」と言えない空気、部下に学びを委ねる体質、外部の知に対して閉鎖的な傾向が強く、「AIに学ぶ」という姿勢そのものが根付いていません。
■3. 「直感・経験・根性」に依存する“昭和型経営”が根強い
AI思考とは、本質的には以下のような行動様式を伴います:
データと事実に基づく仮説形成と検証
定量的な予測と反復的な意思決定
複数視点の高速処理と比較検討
常にアップデートされる外部知との対話
一方、日本企業の伝統的な経営スタイルでは、
長年の経験による直感
空気を読むことを重視する合意形成
精緻な計画主義(ただし実行は遅い)
経営者は“答えを持っている人”とされる文化
このように、AI的な柔軟思考とは真逆の価値観が支配的であることが多いのです。
■実例比較:海外経営者との違い
テスラのイーロン・マスク、マイクロソフトのサティア・ナデラ、OpenAIのサム・アルトマンなどは、自らAIやソフトに触れ、製品設計や事業戦略に深く関わっています。
一方で、日本の経営者層では「ChatGPTを自分で使ったことがあるか」と聞いて「ある」と答える人は非常に少なく、使っていたとしても「話題だから触ってみた」程度で、継続的活用には至っていません。
■結論:このままでは“認知のスピード”で取り残される
AI時代において、ビジネスの勝負は**「何を知っているか」ではなく、「どれだけ早く自分の思考をアップデートできるか」**で決まります。
日本の大企業経営者の多くは、残念ながらこのスピードに対応できておらず、「知識格差」だけでなく「思考の柔軟性格差」が日々拡大しているのが現実です。