”のそのそ”は致命的な時代!!!
テスラの「完全自動運転」は、なぜ難しいのか?〜データは多くてもカメラのみのAIは安心とは限らない〜
今までイーロンマスク氏は大言壮語で平均3〜5年遅れ程度で新製品等は実現はしてきたが今回ばかりは”時の利益”を失ったかもしれない。致命的な事はマスク氏がトランプ氏と意気投合してテスラを政治銘柄として多くの人に嫌われ始めたことが・・一番の致命傷となる可能性が大である。
「トランプの米国第一主義=米国以外は損をしろ」の価値観ではグローバル企業のテスラに確実に逆風が吹く。先進的思考をするマスク氏の世界中の応援団の離反が確実であり、今までプラスの世論がマイナス世論に大転換し始めた。
人々は応援団から客観的に彼の言葉を評価する様になるだろう→確実に”嘘つき野郎!”と呼ぶ人も増える。
マスク氏は、2016年に自動運転化で「テスラ車が人の手を借りずにアメリカを横断できるようになる」と約束したが2025年現在(9年遅れ)まだその領域ではない。(かなり近い線迄は行っているが常時監視は不可欠→その意味では自動運転とは呼べないかも)
さらにマスク氏は、2019年には「2020年までに100万台のロボタクシーを走らせる」と宣言したが、この目標も6年遅れてもまったく実現していない。早くても3年後以降の9年〜遅れと成りそうである。
マスク氏は、かつて掲げていた「2030年までに年間2000万台のEVを販売する」という目標を放棄した後に、会社の未来をBEVの製造業1本からAIと蓄電池等のエネルギー産業にリープフロッグした。オースティンの巨大な新データセンター「コルテックス」でのAIアプリケーション開発に託している。
2025年1月29日には無人によるロボタクシーサービスを2025年6月からテキサス州オースティンで開始すると明らかにしたし、2026年にはテスラはハンドルもペダルもないサイバーキャブ、ロボタクシーを2.5万ドルで発売すると言っているが・・まだ、中身が明確に見えて来ては居ない。2024年10月のロボタクシー発表会は言葉とは裏腹に多少なりとも人間による遠隔操作のごまかしが有った様である。
BYDがこのテスラのAIソフトで稼ぐビジネスモデルを真っ向から勝負するAI自動運転ソフトの無料化をした。3年ひと昔から1年ひと昔の今の今・・自動運転実現宣言から”9年以上遅れ”は如何に天才イーロンマスク氏と云っても天は味方をしてくれないかも知れない。
テスラのイーロン・マスク氏は、「車載カメラのみの膨大なデータによって、自社は世界トップのAI企業になれる」と語っています。しかし、現実にはさまざまな課題があり、完全な監視不要の自動運転の実現は簡単ではありません。あの巨大なテック企業のアップルが金がかかりすぎるとあきらめたくらいですからね!
■課題@:日常のデータだけでは不十分
テスラ車は世界中で ペタバイト級 の映像データを収集中。しかし、AIが最も学ぶべきなのは「まれにしか起きない異常事態」。普通の走行データだけでは、事故リスクの高い状況に強くなれない。
■課題A:AIは悪い運転も学習してしまう
例えば、「10人中9人が一時停止を無視」する地域があると、その行動をAIも覚えてしまう。これは「ガベージ・イン、ガベージ・アウト(ゴミを食べればゴミを吐く)」という問題。価値あるデーターと価値の無いデーターの選別がAIには出来ない。
■課題B:テスラには高性能なセンサーがない
テスラは カメラのみ で自動運転を目指しているが、多くのライバル企業は LiDARやレーダー を使って3D認識を実現。数年前には高価(テスラは高価故にカメラだけにした)だったLiDARやレーダーが今や激安となりカメラだけのコストアドバンテージが希薄化した。
LiDAR価格は1個(自動運転BEVに3〜4個必要)2017〜2018年約75万円($6,000〜$7,500)が今や大量生産されて居なくても技術革新ダケで2024年(現在)約1〜3万円($100〜$250)今後、大量生産されれば、さらに価格は下がり続けそうである。
LiDARの価格はこの5年で95%以上、下落し量産EVやADAS(先進運転支援システム)に現実的に搭載可能な水準になった。レーダーは安定的な価格を維持しつつ、より高解像度・高感度化が進んでいる。
テスラのように「カメラのみ」でのアプローチを選ぶ企業と、カメラ+LiDAR+レーダーを組み合わせる企業の戦略差が、今後さらに明確化しそうです。
Waymoの研究者は「カメラだけでやるのは非常にリスクが高い」と警告。
まさにヘリコプターに使われていたジャイロセンサーが6000万円していたのが中国製のドローンが爆発ヒットして技術開発と大量生産で今や1/6万0000となりたったの1000円以下となった歴史をLiDARもたどるのであろう。
■課題C:成果が追いつかない
テスラのFSD(フル・セルフドライビング)は、いまだに人間の監視が必要。これまでに 52件の死亡事故 に関与。一方、17歳の若者が20時間の練習で免許を取れる ことと比較すると、現状のAIの限界が見える。
■課題D:データの選別がブラックボックス
テスラは「どのデータをAIの学習に使っているか」を公開していない。他社のように論文発表や研究共有にも参加していないため、外部からの検証が難しい。
■他社との比較
Waymo(ウェイモ) は、アメリカ4都市でロボタクシーを展開。700台ほどの車両で、週20万回以上の有料乗車を記録。2024年には1億ドル(約147億円)の売上見込み。重大事故はゼロ。
一方でテスラ車の危険な走行映像は、テスラ信者によるSNSでたびたび共有されている。マスク氏の夢は壮大ですが、現時点では技術と現実の間に、まだ大きなギャップがあります。専門家の間では、「本当の自動運転のレベル5のブレイクスルーはテスラからは生まれない」という声も上がっています。
本当に信頼できるAIをつくるには、大量のデータだけでなく、「正しいデータ」と「正しい学習方法」が必要です。これから数年の動きが、その未来を左右することになるでしょう。2〜3年後には自動運転の未来(真の勝者)が明確に見えてくる事になるのでしょう。その時にAI最遅の日本のメーカーの存在感は果たして有るのか?無いのか?心配ですね!
技術の進歩と価格低下は先行者利得さえ吹っ飛ばすと云うディスラプションを起こす恐ろしき時代である。テスラと云えども例外ではない。日本も新技術、新製品を開発するたびにこれで負け続けて居る。
時代のキーワードは「時の利益」である。”のそのそ”は致命的な時代である。ふー