耐震診断の質

  創業以来、弊社は耐震性能の研究に邁進してまいりました。世の中で耐震性能のモットも重要な要因の一つである建物の“変心率“を声高に唱える会社は18年前には殆ど有りませんでした。行政サイドにこの事を言っても・・・・それ何のこと?・・的な反応しかありませんでした。お役所の変心率を悪化させる指導に対して敢然と立ち向かった事を思い出します。

 耐震性能の全ての要因の正しい把握と適正な判断    

耐震性能を正しく判断するためには、多くの項目全てをチェックしないと本当に正しい診断はできません。

項目名

内容

地盤強度 地盤の強さを表す。指標の数字が大きいほど強い。
基礎強度 建物全体を支える最も重要な基礎の強度。
コンクリートの配合計画と強度テスト 一見同じように見えるコンクリートでもその強さは、材料によって大きく異なる。構造設計通りの成分になっているか、コンクリートの配合計画書というものを提出してもらい設計通りの仕様になっているか確認。サンプルのコンクリートを破壊して、設計通り強度が出ているかテストする。
耐震壁量 壁の配置に偏りがあると、地震力が加わったときに、ねじれるように壊れてしまう事がある。建物の平面を短冊状に4等分したときの両端の壁量の充足率(存在壁量÷必要壁量)が共に1を上回るか、又は両端の壁量の充足率を相互に比べた時に、小さいほうが大きいほうの1/2以上であればバランスが良いと判断。これを各階、各方向についてチェック。
変心率 建物の重心位置と剛心位置のバランスをみる。重なっていれば変心率も小さくバランスのいい建物になる。
耐震金物 柱と隅柱との接合部や隅角部などの要所に、強度の高い各種耐震接合金物を使うことで接合部の強度をアップ。耐震性能をさらに高める。
上下階の耐震壁の重なり率 上下階で壁が同じ位置にあるほうが強度が増す。
上下階の柱の重なり率 上下階で柱が同じ位置にあるほうが強度が増す。

上記以外にも適正な構造部材の吟味、適正な工事、木造、S造、RC造の本格構造計算とその安全率々多くの重要なファクターが有ります。

 しかし、この多くのファクター全てにチェックをしている所は弊社を含めて本当に少ないと推定申し上げます。市役所の無料耐震診断でさえあくまで簡易的な診断であり実情は一定の目安を得ることに留まっています。

図1の間取り図は、市の耐震性能審査をクリアしているものです。我が社の耐震ソフトを使用してチェックした結果、重心位置と剛心位置がずれていることがわかりました。壁量などをきちんと測定すれば、図2のように重心位置と剛心位置は重なりバランスのいい家になります。

 上記、耐震性能診断には当然の事、現場調査を正しく行いそれを元に構造計算を行います。一般的には手計算では出来ません。パソコンソフトを駆使して計算しないと出来ないのです。

つまり構造的な知識が有り、尚かつパソコンソフトが駆使できなくてはなりません。良く聞く話ですがうちの家は古いけど大工(不勉強工務店を含む)さんに見てもらったら大丈夫と言われたので耐震診断は必要ないと言われる方がお見えになります。では診断書を見せて下さいと云うと・・・・無い!!!?口頭のみの診断です。

大工さんにもプライドが有り、家造りの専門家として解らないとか?出来ない・・とは言えないのです。耐震性能の重要なファクターの地盤強度はボーリングデーターや近隣の多くの地質データーを取得した上で判断しなくてはなりません。等々、さまざまな知識と研究が必要となります。当然のこと、住宅屋さんなら誰でも良いと云うわけでは無いのです。それを正しく正確に判断できる能力者は機材面、知識面からしてとても少ないと推定申し上げます。

 

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